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これは表現に困る部分もあるのですが、入れ歯である以上咬めるのは当然です。 ところが、中には入れ歯の形はしていても食事に使えないような困った入れ歯をお持ちの患者さんも居られるのです。
正直なところ、入れ歯作りは決して簡単ではありませんが、ちょっとしたコツさえつかめば咬める入れ歯をつくることはあまり難しいことでもありません。
けれども、複雑な装置を使ってどんどん難しい方向に考え込んでしまうと、 「食べるときだけ外しています」といわれてしまう代物にもなりかねず、真面目に取り組む事と満足を得られることがリニアに結びつかないという厄介さがあります。
また、入れ歯に関しては、残念ながら保険の材料で作ったものと、そうでないものの間には、初期性能を維持できる機関という点と、装着時の違和感や審美性に大きな差がありますので、こればかりは予算が許すなら良いものを選択しておかれても後悔は少ないと思います。
もちろん、作成当初は咀嚼機能についてはあまり差が無いように作れるのですが、 1年もたつと保険のものは磨り減りが大きく、当初の性能を発揮できていないことが多 いのです。
もっとも、その変化はゆっくりとしたものですから、患者さんご本人は気づかないこともあるようで、修理や新調をしてから初めて違いが判る方も居られます。 現行の保険制度では、6ヶ月で入れ歯を新製できますから、磨り減ったら作り直しても良いの ですが・・・。
ちなみに良く仕上がった入れ歯の使用感をお聞きしますと、「生のあわびや生たこの刺身は噛み切りにくいが、他はたいてい大丈夫」とおっしゃっていただけるのですが、このような方は入れ歯についての私の説明をよく理解していただき、当初の不快感が不信感にならない柔軟性をお持ちの方に多いように感じます。
結局のところ、歯医者が出来るのは「はじめに作る」と「調整する」だけで、実際にうまく使いこなしていただける患者さんが、実は一番重要なポイントを受け持つ製作者なのかも知れませんね。 |